19日、韓国の中央選挙管理委員会は「新型コロナウイルス(COVID-19)にもかかわらず、有権者が安心して投票できるようにする運営方針」を明かした。
これは「新型コロナウイルスへの感染を憂慮し、投票所に来ない有権者が出ないよう、安全対策を立て、新型コロナウイルス確診者の投票権を最大限に保障する点」に重点を置いたものだ。
このために、投票所を訪れる市民にはマスク着用を義務づける。マスクを持たずに投票所を訪れる場合には、現地でマスクを配るなどの方案を考えているという。
また、投票所の入口では、非接触型の体温計を用い、発熱をチェックする。この際、体温が37.5度以上であったり、呼吸器に異常症状が見られる場合には、他の市民と動線を離した上で、別途設置される臨時投票所で投票する。臨時投票所は周期的に消毒する。

発熱チェックを通過した市民も、消毒剤で手を消毒したあと、使い捨ての手袋を着用し投票を行う。韓国の投票は該当候補や政党に印鑑を押す方式で行われる。使い回しによる感染を防ぐねらいだ。
中央選管はまた、全国3500箇所の期日前投票所と、1万4300箇所の当日(4月15日)投票所に対しては、投票前日までに防疫作業を実施する。作業後には投票開始前まで外部の人物の立ち入りは禁止となる。
一方、すでに新型コロナウイルスに感染し「確診」判定を受けている有権者については、3月24日から28日まで申告すれば、滞在場所での投票が可能となる。重症者がいる病院、軽症者が隔離され治療を受ける「生活治療センター」、さらに自宅からの投票が可能だ。
また、生活治療センターには期日前投票期間(4月10日〜11日)に特別期日前投票所を設置し運営する。一方、申告後に滞在場所が変わる場合についての対応をどうするかなどは、議論を続ける。
中央選管はまた、「4.15総選挙 投票参加国民行動守則」を定め、有権者に対し積極的に案内すると明かした。これには「投票所に行く前に手洗いを」、「マスクと身分証の準備」、「投票所の内外で対話を自制し、他人と適切な距離を取る」ことなどが含まれる予定とのことだ。