先月下旬、慶尚北道清道郡のテナム病院の精神病棟で、新型コロナウイルス感染症(コロナ19)確診者が多く発生したのに続き、最近になってやはり大邱(テグ)第二ミジュ病院の精神病棟でも確診事例が続き、感染の原因に関心が集まっている。
韓国当局によると、テナム病院で感染した119人のうち、102人が精神病棟に入院する患者だった。第二ミジュ病院でも感染者133人中、127人が精神病棟の患者と顕著な特徴を見せた。

二つの病院の共通点としてはまず、狭い閉鎖病棟に患者が集まっていたという共通点がある。
テナム病院の場合、ベッドではなくオンドル(床暖房)の上に布団を敷いて、幾人もの患者が同じ部屋で生活していた。第二ミジュ病院では、ベッドはあったものの、やはり狭い空間に患者が詰め込まれる構造だった。
このように、精神病棟で新型コロナウイルスの感染が広がる理由の一つに、換気が悪い病棟の構造が挙げられる。このため、韓国当局では空調システムや簡易線などがしっかり設置され作動するのかを調査している。
また、もう一つの原因としては外部との接触が挙げられる。
テナム病院では、初の感染者がでる一か月前の1月末から、体を自由に動かせる患者たちの外出、外泊などを25度にわたり認めてきた。この過程で、外部から精神病棟に流入したウイルスが短時間に急激に拡散した可能性がある。
一方、第二ミジュ病院では今月19日以降、同じ建物の下の階にあるテシル療養病院で感染者が多く出たことで、拡散は時間の問題と見られていた。同じエレベーターを利用するなど、テシル療養病院で感染者が見つかるまでは、無防備に接触していた。
こうしたことから、保健当局は患者や面会者など、病院に出入りした人々の名前と監視カメラ(CCTV)の映像を確保し、綿密に分析している。
大邱市の関係者は「第二ミジュ病院で働く人々と患者に対する全数調査が終わる場合、追加で確診者(感染が分かった者)が分かる可能性がある。確診者を迅速に別の病院に移送するなど、感染症の拡散を防ぐ一方、感染経路の追跡にも力を傾けている」と述べた。(大邱=聯合ニュース)