
建軍 第74周年 国軍の日 記念辞(2022年10月1日 尹錫悦大統領)
尊敬する国民の皆さん、国軍の将兵と内外の貴賓の皆さん!
建軍第74周年の国軍の日を心よりお祝い申し上げます。
国軍の日を迎え、今日の自由・大韓民国を存在させてくださった国に殉じた将兵と護国英霊に深い敬意を表します。
大韓民国国軍の生きている歴史である創軍の元老と参戦勇士、そして予備役の皆さんにも尊敬と感謝の言葉を申し上げます。
今この瞬間にも大韓民国の陸と海、そして空で国土防衛の任務を果たしている国軍将兵の皆さん、
世界各地で大韓民国の位相を高めている海外派兵将兵の皆さんの献身と労苦に感謝いたします。
そして将兵の皆さんが忠実に任務を行えるよう、物心両面で支えてくださる軍人の家族の皆さん、韓半島の平和と安定に寄与している在韓米軍の将兵と家族の皆さんにも感謝を申し上げます。
尊敬する国民の皆さん、国軍の将兵の皆さん!
わが軍は、建軍以来の過去74年間、大韓民国の頼もしい守護者として役割と責任を果たしてきました。
6·25戦争(朝鮮戦争)では血と汗で祖国を守り、自由を守りました。
北韓(朝鮮民主主義人民共和国、北朝鮮)絶え間ない挑発と安全保障の脅威にも、一寸の揺るぎもない備えで国を守ってきました。
そして国家的な災難・災害に際しては、国民の生命と安全を守るために献身することで、国民の皆さんに大きな慰めと感動を与えました。
わが国民が今の自由を享受できるのは、熱い愛国心と透徹した使命感で大韓民国を守護してきた国軍の将兵がいたからこそ可能なことでした。
わが軍の位相も完全に変わりました。
まともな武器と装備もなく劣悪な環境の中で出発しましたが、今では世界が認める国防力を備えるようになりました。
私たちの技術で開発した次世代戦闘機KF-21が初の試験飛行に成功し、世界最高水準の次世代イージス駆逐艦である正祖大王艦を私たちの手で建造しました。
最近、ポーランドと過去最大規模の戦車と自走砲、FA-50軽攻撃機の輸出契約を締結し、世界的な防衛産業大国としての位置を占めることになりました。
わが将兵たちは世界各地で平和維持と再建活動に力を注ぎ、国際社会の自由と平和、繁栄に大きく寄与しています。
国軍統帥権者として、そして国民の一人として強軍に成長したわが軍がとても誇らしいです。
尊敬する国民の皆さん!
北韓はこの30年間、国際社会の持続的な反対にもかかわらず、核とミサイルに対する執着を捨てずにいます。
とりわけ最近では、核武力に関する政策を法制化し、大韓民国の生存と繁栄を脅かしています。
北韓の核兵器開発と高度化は、国際社会の核不拡散体制(NPT)に対する真っ向からの挑戦です。核兵器の開発は、北韓住民の生活をさらに苦痛に陥れるでしょう。
北韓政権は、今からでも韓半島の真の平和と共同繁栄のために、非核化の決断を下さなければなりません。
尊敬する国民の皆さん、愛する国軍の将兵の皆さん!
私たちが享受している自由、人権、法治という普遍的価値を守り、韓半島と東北アジアの持続可能な平和と繁栄を成し遂げるためには、何よりも強力な国防力が備わらなければなりません。
わが軍は確固たる軍事対備態勢を維持し、北韓によるいかなる挑発と脅しからも、わが国民の生命と財産を守り抜くでしょう。
北韓が核兵器の使用を企てるなら、韓米同盟と、韓国軍の決然とした圧倒的な対応に直面することになるでしょう。
私とバイデン大統領は5月の韓米首脳会談と今回の海外歴訪を通じて、韓米安保同盟をさらに堅固なものにしました。
両国は「拡張抑制戦略協議体(EDSCG)」を通じ、米国の戦略資産の適時展開を含む拡張抑制実行力をさらに強化しました。
このような努力の一環として、米国のロナルド·レーガン航空母艦強襲団と韓米連合海上訓練を実施しました。
今後、政府は韓米合同訓練と演習をより強化し、北韓の挑発と脅威に強力に対応する「行動する同盟」を具現していきます。
また、北韓の核とミサイルによる脅威を圧倒し、わが国民の生命と安全を守るために韓国型3軸体系を迅速に完成させ、対北偵察監視能力と打撃能力を画期的に補強します。
戦略司令部を創設し陸・海・空軍で別々に運用されてきた尖端戦力を統合し、宇宙、サイバーをはじめとする新しい領域での安全保障の力量を向上させます。
誇らしい国軍の将兵の皆さん!
今、大韓民国はこれまでにはなかった厳重で多層的な安全保障における挑戦に直面しています。
特に、安保と経済の境界が崩れてきており、また、人口構造の変化で兵役資源は減少しています。
このような多様な危機と挑戦に対応するためには、第4次産業革命に基づいた尖端科学技術を国防に積極的に活用しなければなりません。
わが軍は国防革新4.0を通じて国防態勢を再設計し、安保環境に最適化された科学技術強軍として跳躍しなければなりません。
果敢な規制の革新により民間の優秀な尖端科学技術を国防の全分野に取り入れ、人工知能を基盤とする有人・無人の複合システムを構築し、尖端·非対称戦力を迅速に確保しなければなりません。
わが軍の精神的な備えもまた、非常に重要です。
わが将兵全員が確固たる対敵観と厳正な軍紀を確立し、実戦的な教育訓練を通じ、いかなる脅威にも戦って勝てるよう国民の軍隊、強軍の面貌を固めていかなければなりません。
政府は軍が果敢に国防革新を推進できるよう、積極的に支援します。
特に、国のために献身しているわが将兵たちが満足できる兵営環境を整えるため、兵士の俸給の引き上げと衣食住の画期的な向上、そして幹部の指揮・服務要件の改善を続けていきます。
尊敬する国民の皆さん、誇らしい国軍の将兵の皆さん、そしてこの場に参加してくださった内外の貴賓の皆さん!
堅固な安保は、国民と軍が共に作っていくものです。
わが軍は国民が与えたいかなる任務をも果たす準備ができています。
国民の皆さんは我が軍を信じて、より大きな支持と声援を送ってくださることを願います。
私も国軍統帥権者としわが軍を深く信頼し、制服を着た英雄たちが尊重されるよう最善を尽くします。
国民の皆さんと共に、国家のために犠牲となり献身された方々が名誉と尊重で礼遇されるよう、より一層努力していきます。
もう一度国軍の日をお祝いし、大韓民国国軍の将兵の皆さんに無限の栄光と祝福が共にあることを祈ります。
ありがとうございます。